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 ●温泉トラフグを見に行きました。

掲載日:2012/8/21

 日本工学院専門学校栃木県支部では平成24年7月15日 栃木県にある温泉トラフグの養殖場を見に行きました。
当日は8名の会員がJR宇都宮駅に集合して2台の車に分乗し、1時間半ほどかけて那珂川町に向かいました。
着いたところは「那珂川海産魚類種養殖研究センター」というところでした。当日は猛烈な暑さでしたが、入口では本日の主役である野口さんが笑顔で私達を迎えてくれました。
 野口さんは日本工学院専門学校の公害工学科を卒業後、環境計量士の資格を取得して、出身地の栃木県那珂川町で「環境生物化学研究所」という分析会社を経営しています。また、株式会社「夢創造」の取締役もしています。
 入口を入ると大きな水槽が目に入りました。早速、野口さんは海のない栃木県でトラフグの養殖を始めるに至った経緯を紹介してくれました。
@地元の那珂川町は温泉が湧くもののこれといった産業がなく、10年ほど前は人口2万人程度であったのに、年々200人が離れていき、2000人も人口が減少してしまった。何か町興しに貢献できないかと考えた。
A仕事上、数多くの水質分析をしていて当地の温泉水は硫黄分を含まず、有毒な重金属類やヒ素などを含まず、塩分濃度が1.2%程度と海水の1/3程度であることを知った。
B1.2%の塩分濃度は生理食塩水の0.9%に近く、魚類の浸透圧ストレスが小さく、淡水魚も海水魚も生育することが分かった。
Cこの温泉水を利用して高級魚のトラフグを養殖したところ、生育可能であることが分かった。
D廃校になった小学校を利用したり、廃止になったスイミングスクールの温泉水プールを利用するなど、町ぐるみの応援を受けて2万5千匹のフグを養殖し始めた。
今年の2月から町の料理店、温泉旅館などで、フグの販売が開始されました。

野口さんには今年の「かまた祭」期間中の平成24年11月3日に蒲田校に来ていただき。講演会を予定しています。また、その後の懇親会でフグの試食会もできればと考えています。
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